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地域DX部門 DAY 2 / 6月17日(水)

病院の課題解決から近隣自治体へ展開!静岡県西部地域を支える「介護タクシーWEB予約システム」

磐田市立総合病院
CASE OVERVIEW

事例概要

地方医療において、高齢患者の退院や転院、通院における「病院へのアクセス(移動手段)の確保」は深刻な地域課題です。既存の配車アプリは大都市圏に限定され、操作も複雑なため、高齢の利用者や地域のタクシー事業者には不向きというデジタル化の壁がありました。そのため医療現場では、利用希望が集中する10時前後は特に予約が取りにくく、1件の手配のために平均5社へ電話し約15分、急な調整では30分以上を費やす「電話地獄」が常態化し、退院支援を担うスタッフの大きなボトルネックとなっていました。

そこで磐田市立総合病院は、高額な専用システムに頼らず、無料ツール「Googleカレンダー」を応用した独自の「介護タクシーWEB予約システム」を、職種の壁を越えた院内連携により開発しました。

事業者は新たなシステム導入や費用負担が一切不要で、自社のGoogleカレンダーに予定を入力するだけです。それを当院のクラウドサーバーが自動集計し、誰もがスマホのQRコードから簡単に空き検索ができる仕組みを構築しました。

この「草の根DX」により、病院の予約対応時間は平均15分から約5分へと約70%削減されました。事業者側も運転中の電話応対が減り、現在15社が参加するWin-Winのネットワークが形成されています。2026年4月時点では当院を含めた4病院で運用されており、静岡県西部地域の共有インフラへと発展しました。

登壇者

朝比奈 克至
朝比奈 克至
磐田市立総合病院
放射線診断技術科 副主任 診療放射線技師
名古屋大学大学院修士課程修了後、磐田市立総合病院に入職。現在は浜松医科大学 再生・感染病理学講座で特任研究員も兼務し、医療現場の課題解決を起点としたDX・AI開発に取り組んでいる。外国人患者向け多言語対応アプリを独自開発し、JMIPからも評価を受けるなど、医療現場の安全性と接遇向上に貢献。さらに、静岡県西部地域の介護タクシーWEB予約システムを構築し、複数医療機関で運用される地域連携DXとして展開している。近年は、内視鏡映像を活用したAI透視支援システム「FluoroAI」を開発し、医療従事者・患者双方の被ばく低減を目指す。国内特許を複数取得し、「地方公務員アワード2025」受賞。現場発のアイデアを、地域や社会全体へ実装することを目標に活動している。

次は、サミット&アワード。

磐田市立総合病院 を含む地域DX部門のファイナリストが、サミット&アワードのパネルディスカッションに登壇します。審査員からの問いに、うまくいった理由もつまずいた理由も答えます。7/22・23、TODAホール(京橋)。

サミット&アワードを見る

公開プレゼンテーション審査は終了しました。